高幡不動尊の境内では、この時期らしい花が次々と咲き始めている。
奥殿横の八重咲きの空木、シロバナヤエウツギ(白花八重空木)、ユキノシタ科。八重咲きのきれいな白い花びらがやわらかそうに見える。
独特な匂いがするドクダミ、ドクダミ科。名前の由来はその匂いが毒でも溜めていそうでドクダメ(毒溜め)からついたと言われる。古来から知られている薬草で毒を止めるという意味から「毒痛み」とも書くそうだ。
名前や匂いに似合わずかわいい白い花。でも白い花びらに見えるのは花びらではなく、苞(ホウ)というつぼみを包んでいた葉なんだそうだ。
だから下のヤエドクダミは八重咲きのドクダミが名前の由来なんだろうけど、花びらじゃないんだから本当は微妙な名前かも。
白い花が続く。これはトリアシショウマ(鳥足升麻)、ユキノシタ科。
この時期咲き始めている花として紹介する花にはユキノシタ科が多い。実はアジサイ科とされているあじさいも分類体系によってはユキノシタ科。
大日堂前の山あじさい「土佐の暁」。ここは毎年早くから咲いている。
高幡不動尊の「あじさいまつり」は6月1日から。いまはまだ山あじさいがポツポツと咲き始めている状態。
この日(2012年5月27日)咲いていた山あじさいをいくつか紹介。弁天池まわりで咲いている、山あじさい「祖谷の風車」。
同じく弁天池まわりの山あじさい「藍姫」。名前と色が完全一致だね。
山内の山あじさい自生地は、大日堂前や弁天池回りの山あじさいよりも、咲くのが遅い感じ、その中で少し咲いていたのが、この山あじさい「舞妓あじさい」。
可憐な山あじさいで毎年注目しているけど、まだ咲き始め、これからだね。
咲いているように見えるのは花びらではなく、萼(ガク)なので、咲き始めという表現が正しいのか判断がつかないが、まあそういうことはこのブログでは横において話をすすめる
いつもいち早く咲くシチダンカ(七段花)。
シーボルトの日本植物誌に紹介されているものの実在が確認できなかったため、1950年代に六甲山で発見されるまで、幻のあじさいとされていた花。いまではいろいろなところで見ることができる。
きれいなあじさいの壁を作る西洋あじさいはまだこんな状態。
なんだかお浸しにしたら美味しそうだけど、あじさいには毒性があるので決して食べてはいけない
この週末の高幡不動尊のあじさいの開花予想は、山あじさいが一部咲き始め。あじさいの小径の西洋あじさいや五重塔横の背の高い額あじさいの開花はもう少し先になるのではないかと思う。