きれいな菊を眺めていると、同じような種類ばかりをまとめた展示エリアがある。その後ろには「競技花」という掲示があって、これが品評会の審査対象となる菊だということがわかる
いったいこの「競技花」って、どんな種類(種目)のものがあるのだろうと帰宅してから、ちょっと調べてみた
まず菊は花の大きさから、大菊、中菊、小菊にわけられ、さらに大菊の花はその形から、厚物、厚走り、管物、広物にわけられる。
菊まつりの展示といえば下写真のような展示を一番よく見ると思うが、下写真左が厚物(厚盛)、右が厚走り。
右側と左側で花の形が違うっていうことを初めて知った。違いの説明は下写真の看板にも書いてあるけど、花の最下部の管状の長い走り弁は素人には微妙な違いに思う
厚物(厚盛)としたが実は厚物と厚盛ではまた違うかもしれない、このあたりは良くわかってないので、間違いがあればご指摘ください
そして次に上写真左が菅物、右が広物
左側は割と見かけるけど、右側の広物はあまり見かけない。しかしこの花は下で支えている板(紙?)がないと成り立たない花だね
またその展示用の仕立て方でみると、三本仕立、福助づくり、ダルマづくり、懸崖づくり、盆栽づくりなどにわかれる。
下写真左が三本仕立、右が福助づくり。
福助づくりは三本仕立より遅い時期に挿し芽して、さらに矮化剤を使って草丈を低く仕立てるもので、頭でっかちの姿が福助人形を連想させるのでこの名が付いたそうだ
そう言えば、菊の展示ってこうやって3本が1つの鉢に植わっているパターンが多いような気がしていた
この三本仕立は1本の苗を摘芯(芽先を摘取る)して3本の枝だけ伸ばし高低をつけてバランス良く1鉢に3花咲かせる仕立て方で、この3本は後ろが天、手前の2本が地、人で、高さも天・地・人の順になるように育てるらしい。普通に見ている飾りだけど、こうやって調べてみるといろいろと奥が深い
上写真左が懸崖づくり、右が盆栽づくり
しかしこの2つはもう職人技だね、すごいとしか言いようがない
菊はだいたい背が高いけど、下写真の福助づくりのような背の低い鉢だと、室内でも飾りやすいかもしれない
下写真左が福助づくりの厚物、右が同じく福助づくりの管物
ちなみに福助づくりは鉢に1本仕立てになっているが、これを3本に仕立てたのがダルマづくりらしい
こんなこと考えずに、きれいな菊の花は眺めて楽しめばいいんだけど、たまにはこんな視点から見てみるのも面白いかもしれない
すべての写真はクリックすると拡大表示されます
このブログは禁止・拒否設定はしていませんが、なぜかコメントが拒否される場合があるそうです、大変もうしわけありません